帰郷

地震津波の影響で実家に帰る術が無くなってしまっていたけど、やっとレンタカーが借りられたので、姉と姪っ子達と共に茨城に帰郷してきた。


北上するにつれ、車道にはアスファルトのパッチワークが増えていき、崩れた屋根を覆うブルーシートが増えていき、ぐちゃぐちゃになったまま通行止めの道路があったりして、当たり前なんだけど、大地震が本当に来たんだなと改めて思った。


実家は少しだけ建ち位置がズレて、床が歪んで、あの重たいアップライト・ピアノが勝手に15cm位移動していて、庭や外壁に亀裂が入ったり、カチカチだった庭の土がフカフカになったりしていた。


海岸沿いには瓦礫が山積みされていて、ぐちゃぐちゃに壊れた舟や車や建物があった。


東北の事を思えばまだ町が残ってるだけ良かったと言えるのかもしれないけど、良く知る場所のこんな姿を見るのは、やっぱりショックだった。


でも、そんな状態の街中をもう子供達が自転車乗り回してたり、もう「みんな一緒なんだから、贅沢なんて言っていられません」とか「戦争体験してるから平気」なんて言って復興に努め日常生活を続けようとしていたのだった。


日常を続ける事が大事なんだね。日常って大事だ。

小旅行

太陽のような人たちと、水元公園ツアー。


パンパスグラスもちょっとだけあり、広い広い公園の、木々と、水と、青空。


夕方からは、マンションのゲストルームを借りて、美味しいものをたくさん飲んで食べて、たくさん話した。


翌日は柴又帝釈天まで散歩して一旦帰宅し、現実に戻って勉強会。


この太陽のような人たちとの良い関係が、これからも続きますように。

アルブレヒト・デューラー版画・素描展



アルブレヒト・デューラー版画・素描展@国立西洋美術館へ行ってきました。


神様も月も太陽も天使も、人間のようでいて、美しくもあり、恐ろしかった。


「昔々、神様が人間とともにお歩きになっていたころ」というような書き出しで始まる北欧の物語を読んだ記憶があるけど、その時代は、こんな風景だったのだろうか。


もっともっと時間をかけて見たかったなあ。
ゆっくり見たけど、もっと見たかった。


金欠と、勉強中につき、カタログはおあずけ。
絶対すごく楽しめそうなのに。
カタログにはA3ポスターもついてて、素敵過ぎる。
絶対買うから、売り切れないで。頼む。お願い。


旅日記も必読の書。

デューラー ネーデルラント旅日記 (岩波文庫)

デューラー ネーデルラント旅日記 (岩波文庫)

ゴッホ展@国立新美術館



行ってきました!


混んでたけど、閉館ギリギリまで居たのでゆっくり近くで見ることが出来ました!


ゴッホだけじゃなくて、ゴッホに影響を与えた画家の作品やゴッホのエッチング、再現されたゴッホの部屋も黄色い家の絵と共に見れて、良かったです。


一番好きだったのは「マルメロ、レモン、梨、葡萄」。
自らペイントを施したという黄色くてシンプルで分厚い額縁の中に、沢山の黄色を重ねて描かれた黄色い静物画。


暖かくて優しくて、美しかったです。

「じゃがいも」「タマネギの皿のある静物」「サン=レミの療養院の庭」「ヒバリの飛び立つ麦畑」等を見ながら、ゴッホの描く植物はやっぱり好きだなあ、と改めて思ったりしました。


なんというか、溢れる感じが。


行けて良かった。

昔話



高校時代のセンパイに、卒業して何年も経ってから言われた言葉があまりにも素敵で、
たとえ私がこの世に一人きりみたいな気持ちになることがあっても、生きていけると思った。


その時に、はっきりそう思った。


それからまたずいぶん月日が流れたけれど、今までも、これから先も、ずっと心のどこかでその言葉に守ってもらえるんだと思う。


感謝してます。

茨城県立陶芸美術館



父の調子もお天気も良かったので、ドライブがてら両親と茨城県立陶芸美術館まで行ってきました。


入口のエレベーターでちょっと待っていてあげただけなのに見知らぬご家族から企画展のチケットを頂いてしまいました。嬉しい!


企画展「人間国宝と古陶ー対峙する眼と手」では人間国宝34名もの方々の作品がゆったりと並び、みんなさすがに逸品揃いという感じだったけど、その中でも特に印象に残ったのは富本憲吉。
デザインと色がとにかく可愛くて、六角形や四角形の蓋付きの陶器の箱は、大変な貴重品だということも忘れて普通に欲しくなりました。


でも、ミュージアムショップに富本憲吉の大皿が売っているのを見たら、570万円もしていた。そりゃそうか。絶対無理じゃん(笑)


常設展には、ちゃんと板谷波山のコーナーもあり、派手な作品ではなかったけれど本当に本当に美しかったです。写真を見たらステキなおじ様でカッコイイ!あんなにカッコ良くてしかも天才だなんて、どういうことなんだ!


時間が無くて行けなかったけど、次回は絶対に波山記念館にも行きたいなあ。富本憲吉も、もっと見てみたい。


素敵な作品と作家と出会えて、芸術の秋を満喫。

HAZAN [DVD]

HAZAN [DVD]

立ち直る事と、クリーンで居続けるのは別のこと



ドラッグの話ですが。
中毒に陥ってしまって、抜け出そうとしている人たちの話ですが。


みんなが助け合って「今日はガマン」を毎日毎日繰り返して、そうやって一歩ずつガマンを積み重ねて。
でも中には失敗する人がいて、死んじゃう人がいて、自ら命を落とす人がいて、それを目の前で見届けててもやっぱり欲しくなったりして、本当に辛いらしい。


誘惑に負けそうなとき、「意志の力」なんて関係無くなっちゃうらしい。




ガマンしてることと忘れることは、根本的に全然違うんだよね。


何かをずっとガマンし続けるのって、ホントにホントに苦しいし辛い。
ドラッグじゃなくたって、苦しいし、辛い。


でも、クリーンで居続けることを一歩ずつ積み重ねるしかないのなら、どうかそれを続けていけますように。


そしていつか、ガマンしていることすら忘れることが出来ますように。

二科展



毎年恒例の二科展!
母の教え子さんが写真を出展していて毎年招待状を送ってくださるので、いつも楽しみにしています。


でも、その方が最近体調が思わしくないらしく車いす生活をされているそうで、そろそろ写真は無理かも…などと聞いていたので、今年も無事に招待状が届いて嬉しかった!
日曜日の朝から、チイと行ってきました。


とにかくボリュームが凄いので、写真に一番長く時間を使い、絵画はいつも楽しみにしている人だけさくさくっと見て、彫刻はゆっくり見てきました。


写真は「撮ってみたい!」 と思うし、彫刻も「面白そう!」と思うのに、絵画はやっぱり見る専門です。


ていうか、全部見る専門か(笑)


やっと、夏の終わりの風が吹いてきたかな。