新潟に一泊して、東京方面ではなく八王子方面に向かい、八高線で乗り鉄旅の乗り納めをしました。
秋田のポスターがすごく可愛くて、何種類かあるみたい。全部見ることは出来なかったけど、もっと見たかった。
また、いつか。
秋田駅から酒田駅まで、ひとり各駅停車で庄内平野の田園風景と遠くの山々や日本海を眺めながら約2時間南下。
そこから更にバスで最上川を越えて、「土門拳と18人の写真家が捉えた昭和のこども」@土門拳記念館へ行ってきました。
物が無くて、貧しくて、仕事を手伝ったり、路地裏で遊んだり、食べたり、食べられなかったり、泣いたり笑ったり…健気に生きていたその時代の子供たち。
お昼の時間、お弁当を持ってこれなくて、お弁当を頬張る子供を見ないように、そして自分が食べてないことを見られないように、会話にも加わらず本で顔を隠してその時間を過ごすしか無い子供がいました。
大きな荷物を運んで、疲れ果てて路上で寝てしまっている子供がいました。
大人のような表情でタバコをくわえる子供がいました。
帰ってこない親を思って涙を流す子供がいました。
きっといつの時代も変わらない、子供らしい笑顔の写真では心が安らぎましたが、厳しい状況下、小さな体で受け入れるしかない哀しみやたくましさには心が震えました。
多分、昭和10年代辺りに生まれた子供たち、いま80才前後位でしょうか。
そう考えるとそんなに昔でもないような気がする。
土門拳の資料もいくつか展示されていて、その中に富本憲吉の陶印がいくつかありました。
土門拳が富本憲吉に依頼して作成してもらい、気に入って使っていたそうです。素敵!
ここは建物が有名だと思ったら、谷口吉生の建築で、大きな池に浮かんでいるような佇まい。
美しかったです。
沢山植えられている紫陽花はもう終わっていたけど、池の周りを散歩してきました。
知人と分かれ、家族旅行に合流するため盛岡駅から秋田駅に向かう途中、田沢湖駅近くの車窓から見える川の水が本当に美しかった。無色ではなく薄水色のような。
新幹線だとあっという間で画像も残せなかったけど、もっと乗っていたかった。田沢湖駅もピカピカでした。田沢湖綺麗なんだろうなあ。
秋田では、千秋公園、佐竹史料館、秋田県立美術館など見てきました。平野政吉コレクションの藤田嗣治は素晴らしかった。色鮮やかで日本的で、平和で、迫力がありました。安藤忠雄の建築も隅々まで素晴らしく床も美しく、2階のミュージアムカフェはソファも景色も気持ち良くて、ソファで寝ちゃってる方もちらほら見掛けました。
千秋公園の入り口で売っていたババヘラアイスは大人気で、ずっと人が絶えてなかった。
見頃を迎えた蓮の花と同じ色のアイスは、初めて食べるのに懐かしい味でした。アイスを食べたのが夕方だったので、蓮の花はほとんど閉じてしまっていたけれど。
今年の夏休みは、東北から北陸を廻って来ました。
まずは盛岡。
温泉に入り、少し散策しただけでしたが、ここではくずまき高原牛乳を初めて飲みました。
「良く振って下さい」と注意書きがあり、まあまあ振ったつもりで開けたら生クリームの固まりでまだ蓋があるという(笑)
紙の蓋を戻し、手のひらで抑えて強めに振り、ようやく開いた穴から飲むことが出来ました。
甘くて濃くて……子供の頃、お腹を壊すからなかなか飲ませて貰えなかった、兵庫で酪農を営む親戚の家の牛乳を思い出しました。
バルククーラーだったのか殺菌器だったのか分からないけど搾乳したあと牛乳を入れる大きな機械があって、その機械の部屋がいつもクッキーのような甘い良い香りがしてた。
本当に良い香りで、あまり飲ませて貰えなかった分、その香りが強く印象に残っているのですが、市販されている牛乳であの牛乳を思い出したのは、初めてかもしれない。
そして、東銀座の岩手アンテナショップでこの牛乳は販売されているらしいです!
行ったことあるのにお酒ばっかり見てて牛乳を買おうとしてなかったなあ。
SONORのMartiniのパーツが改めていちいち可愛くて嬉しい。フチコマみたい。
バスドラムリフトアップアダプターを導入してもらったので装着。ペダルが安定して嬉しい。
それから、ずっと探していたアタックが強くなくて鳴りが良くてうるさくない鈴も見つけたので導入してみた。
今月の音出しはいつもほどの暗がりではなく、出来た音も明るく、何故か牧歌的な感じになった。
自転車で遠出してるみたいな夏っぽい音。
次回はスタジオ機材を取りまとめて音をずっと見守って?くれている、普段はほとんどお会いすることの無い方が、録音担当として参加してくださるらしい。
どんどん音がクリアになってさらけ出されて逃げ場が無くなってきたけど、目指していることが伝わってて理解して貰えているので余計な事は考えずに出来たら良いな、と思う。
もう少し明るみに出るのかな。暗がりのまま片足だけ外に出てみたい気もする。無理か。
「ボクたちはみんな大人になれなかった」読了。
分かるけど分からない。
近いけど遠い。
好きだけど種類が違う。
昔、仕事やプライベートで色んなパーティーやイベントに行って華やかな世界で華やかな人たちと会っていた頃、それが楽しいことでもあったけどかなり苦痛でもあったあの頃に抱いていた、どうしようもない違和感にもちょっと似てる。
同じような事をしたり、言っていた、出会って通りすぎていった人たちのことも思い出したけど、その違和感の記憶と本から受ける印象が重なってただ懐かしむという気分にもなれず。
ラストに近付くにつれ心が離れてしまった。
でも、昔読んだ小説のあの1ページを読み返したくなったり、あの間奏が聞きたくなったり、あの映画のエンディングが見たくなったりした。
大人への道のりは遠い。