ラヴァーズ・キス→吉田秋生→バナナフィッシュ→ブランカ→ヘミングウェイという回り道の発想で、アーネスト・ヘミングウェイの短編「キリマンジャロの雪」を久しぶりに読みました。じーん・・・。ヘミングウェイらしく、乾いていて、孤独で、男らしくて、つれないです。
何故「海流の中の島々」じゃなくて「キリマンジャロの雪」なのかというと、キリマンジャロの雪について、最近偶然気になる記事を目にしたから。
なんとなんと、キリマンジャロの雪が、地球温暖化によって消えつつあるとのこと。氷原の観測が始まった1912年から比べるとすでに80%の氷が失われ、2015年までには、キリマンジャロの雪が消え去ってしまうおそれがあるんだとか。すごい勢いで減ってるみたいですね・・・コーヒー園は大丈夫なのかな?
「キリマンジャロの雪」の冒頭は、こんな風に始まっています。
「キリマンジャロは標高6007メートル、雪に覆われた山で、アフリカの最高峰と言われている。その西の頂上は、マサイ語で”ヌガイエ・ヌガイ”、神の家と呼ばれているが、その近くに、干からびて凍りついた、1頭の豹の屍が横たわっている。それほど高いところで、豹が何を求めていたのか、説明し得た者は1人もいない。」(高見浩訳 新潮文庫 より)
かっこいい!なんてミステリアスなんでしょう。事実、キリマンジャロやケニア山の氷河から、凍りついた豹が見つかったことがあるらしいです。最後の瞬間を迎えるために登っていたのか、神様を探していたのか、幻を追っていたのか・・・
まだ読んだことがない人は、2015年までに読みましょう!キリマンジャロが雪に包まれている間に。
勝者に報酬はない・キリマンジャロの雪―ヘミングウェイ全短編〈2〉 (新潮文庫)
- 作者: アーネストヘミングウェイ,高見浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1996/06/28
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ところで、この小説は映画化されていて、グレゴリー・ぺックが小説家役らしい。小説では、最初から死にそうです。顔をしかめたグレゴリー・ぺックが目に浮かびます。かっこよすぎる予感wDVDは500円だって!今度見てみようっと。
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