「ゲッベルスと私」

映画「ゲッベルスと私」を見てきました。


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ナチスのナンバー2と言われた宣伝大臣ゲッベルスの秘書を第二次大戦中に3年間務めたブルンヒルデ・ポムゼルの独白インタビューと、当時のアーカイブ映像で構成されたドキュメンタリー映画でした。


撮影当時103歳、刻まれた深い皺が印象的な、良い人にしか見えないお婆ちゃんは、とんでもなく頭が良い人だと思われました。
103歳にして驚異的な記憶力。
若い頃はどれだけ優秀だったか、想像に難くありません。


そして、核心には触れてない。
申し訳ないけど、本当の事を話してない。
と、思いました。


自分はタイピストに過ぎず、何も知らなかった、絶対に何も出来なかった。
ユダヤ人の友人もいた。
強制収容所の実態も知らなかった。
自分に罪があったとは思っていない。ドイツ国民全員に罪があるとするなら話は別。あの政府が権力を握ることに荷担してしまったから。


その一方で、神様はいない。悪魔はいる。正義なんて存在しない。と。


この人は洗脳もされてなかったし、知ってたと思う。
何に効果的か分かったうえで数字を操作したり、見て見ぬふりをしてきたんだと思う。
感じたのは自己顕示欲の強さ。
69年間自己を肯定してきたしたたかさ。
でも、やっぱり普通の善人にしか見えない。


普通の善人でも誰かの命令があれば人は悪魔になり、その後反省もせずに生きていくことが出来る。
ゲッベルスは家族共々自殺したけど、この人は103歳にもなって、この先も嘘をついたまま生き続ける。


アーカイブ映像はもうここまでくると逆に生々しさはなかった。
戦後のベルリンは悪夢のようだった。


見る前と見た後で変わってしまったかもしれない。
恐ろしい映画でした。


本も発売されていて、映画で伝えられていないことも書かれているそうです。読んでみたい。


ゲッベルスと私──ナチ宣伝相秘書の独白

ゲッベルスと私──ナチ宣伝相秘書の独白