川崎市岡本太郎美術館

行ってきました。


平日の閉館間際ということもあり、ほぼ貸切状態で見ることが出来ました。


まず常設展「岡本太郎―赤の衝動―」から。


岡本太郎にとって赤は炎や太陽、血、そして命の色だった」
その言葉通りの、燃えて生きている熱い赤。
目に飛び込み焼き付いて、問われているような。


熱くて、強くて…先日行ったHEATWAVEのライブで山口洋さんがジョー・ストラマーに言われたと話していた「お前の心の中にある火を絶やすんじゃない。」という言葉を思い出しました。


心の中にある火というのは今回の常設展のタイトルにもある「衝動」とも言えるかも。
真っ直ぐ受け止めて深く考えるのには力がいるけど、生きようとしているうちは多分大丈夫なのだろう…と勝手に解釈。


一部撮影が可能な所に椅子があり、本当に可愛すぎました。


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ひもの椅子。普通に欲しい。



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手の椅子。



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駄々っ子。



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こちらの《坐ることを拒否する椅子》は、拒否すると言いながらも、座りにくそうでも座れるのは「優しい」と思いました。


以前、2つの椅子が絡まってる椅子を見たことがあるけど、絶対に1人しか座れない構造になってて、2つ椅子があるのに1人しか座れないという状況に悲しくなったので。誰の作品かもタイトルも忘れたけど。


そして企画展「岡本太郎×建築」。
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今日は南武線に用事があり、乗り換えの登戸駅で見かけたこのポスターにアントニン・レーモンドの名前を見つけたので用事のあと思わず行ってしまったのですが、アントニン・レーモンドと岡本太郎が仕事してたんですね。全然知らなかった。


アントニン・レーモンドが設計したデップス邸茶室で、岡本太郎が浴室のバスタブと壁面を構成したとのこと。
二人の図面、デザインスケッチ、ドローイング、奥様のノエミ・レーモンドのイラスト等々、だいぶ面白かったです。


仕事は一度きりだったけど、プライベートでは親しくされていたらしい。


イタリア大使館日光別邸が奥日光でも特に大好きな場所なのですが、あの場所から岡本太郎との接点は見出だしていなかったです。でも言われてよく考えてみれば、二人とも絵画に限らず、建築に限らず、色んなジャンルの作品を手掛けてるから、分かり合える部分も多くあったのかも。


他、印象的だったもの一部メモ。


坂倉準三のコーナーにあったモザイクタイル画。
丹下健三コーナーにあった、犬や子供が反応したという焼き物の犬のオブジェ。
磯崎新の、「岡本太郎展」の会場を闇にしてしまえ、《坐ることを拒否する椅子》を宙に浮かしてしまえというコンセプト。
「マミ会館」の模型。
明日の神話
《ふたたび廃墟になったヒロシマ
太陽の塔》等。


それから建築関係の展覧会だと、模型が沢山あるのがすごく楽しい。



時間が無さすぎてカフェにも行けず生田緑地も通っただけでしたが、またの機会に。