やっと見に行きました、「LUCKY」。
ハリー・ディーン・スタントンの遺作となった本作、こんな遺言のような、彼自身のような、等身大の映画が最後の主演作品になるなんて、その事が本当にまるで映画のようです。
「HARRY DEAN STANTON 『IS』 LUCKY」です。
当て書きされた脚本には本当の彼自身のエピソードも使われているそう。
オキナワの戦場で微笑んだ少女の話はこの映画の核と言っても良いような話。
実際の友人でもあるデビット・リンチが友人役で出演していて(エンドロールで見間違えかと思った)、彼が遺産を遺そうとするほど大切に思っていたリクガメの話。
行きつけのお店の方の家族の誕生パーティーでいきなり歌い出すシーン。
秘密を告白してハグのシーン。
合わせていなかった時計を合わせてみる。
乾いた空と大きなサボテン。
適度な距離感と思いやりを持った人たち。
ラッキーの笑顔と後ろ姿と、フレームインしてくるリクガメ。
ハリー・ディーン・スタントンの為のエンディング曲。
笑うんだ。
死を意識した後に、そんな風に言える人生は最高だなんて思えた。
とてもとても素敵な映画でした。
ハリー・ディーン・スタントン、ありがとう!
そして、お疲れ様でした。