クリムト展。

クリムト展 ウィーンと日本1900」@東京都美術館に行ってきました。


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自分には興味が無いと言ってたけど女性は好きなクリムト、生涯未婚で少なくとも14人婚外子が居たそうで、アトリエを出入りしていた絵のモデルから雇い主である上流階級の女性達と次々とお付き合いしていたそう。そういう生活が彼の創作の原動力だったのかな。それにしても、少なくともって。14人のお母さんは何人だろう。雇い主の女性って奥様じゃないよね?ちょっと気になります。


「ユディトⅠ」は恍惚とした表情で生首を持ち、怪しく見下ろされて引き込まれました。油絵に初めて金箔が用いられた作品だそうです。額縁も美しい。
ベートーヴェン・フリーズ」の複製画も圧巻!
音声ガイドではここで第九が聞けたそう。私は借りなかったので脳内再生で。
「ヘレーネ・クリムトの肖像」は6才よりずっと大人びて見えたけど髪サラサラで可愛くてお洋服も素敵でした。
「雨後(鶏のいるザンクトアガータの庭)」の鶏可愛かった。


美しい女性の画のなかに生首やスカルを書き込んだり、生死不明の絵もあり、死の絵のイメージも強いクリムトですが、「亡き息子オットー・ツィンマーマンの肖像」は3番目の息子が亡くなった際に描かれたチョークによる肖像画で、1度見たら忘れられないような、本当に悲しみに満ちた1枚でした。


カール・モル「夕映えの白樺林」、フランツ・マッチュ「レース襟を付けた少女の肖像」等々、クリムト周辺の画家達の絵も充実していました。「夕映えの白樺林」の色と構図の美しさに心奪われてしまいました。良い絵に出会えて良かった。


反射が気になったのは本当に極一部だけしかない押さえた照明で、展覧会はとても良かったけど、漢字が読めないだの何だのと騒がしい方達もいて、音声ガイドを大音量で聞いてる人の音漏れもあり、誘導してるスタッフの方の繰り返しの呼び掛けもあり、人気のある展覧会を静かに楽しむのが難しい。特に上野はそういう傾向がある気がするなあ。混んでるからある程度仕方無いけど、ちょっと静かに見たい人もいます。耳栓もキライだし、何とかして欲しいなあ。