サイレント映画ライブ「第七天国」

活動弁士&生演奏付サイレント映画ライブ「第七天国」@調布市グリーンホールに行って来ました。


誘われるまま何の予備知識も持たずに見たので、こんなに色んな要素の詰まった甘い甘い純愛映画だったとは知らず。
泣きました。


以外あらすじ完全ネタバレです。
これから見る方は以下読まないでください。



下水道清掃人のシコは、道路清掃人になることを望んで暮らしていた。シコは無神論者だった。神様がいたら特別な存在の自分が下水道清掃人のはずがない、だから神は居ない、という。一方ディアンヌは、酒浸りの姉に虐待され絶望していた。二人は出会い、ディアンヌがシコの暮らすアパートに身を寄せることになる。長い長い螺旋階段を二人で登って行く。天国に近い安アパートの7階をシコは「第七天国」と呼んでいた。「働く場所は地下でも住まいは星に近いんだ」隣のアパートと繋いだ渡り廊下を恐がり渡れないディアンヌに「下を見ずに上を向いて歩かなきゃ」と言うシコ。ディアンヌはシコを愛し始めていた。シコは少しずつ心を開いていくが、ディアンヌに愛してるとは言えずにいた。「シコ、ディアンヌ、ヘブン」代わりの愛の言葉。やっとお互いの気持ちを伝えて幸せになれた二人を戦争が引き裂いてしまう。毎日11時に帰ってくると言ってシコは出征していく。離ればなれの間も二人は毎日11時にお互いを想う。戦争で爆撃され負傷したシコは「死ぬときまでシコは上を向いていたと、ディアンヌに伝えてください」と言う。ディアンヌの元に届いたシコの死亡通知。戦争は終わった。その時、視力を失ったシコがディアンヌのところへ帰ってくる。螺旋階段を駆け上がりながらディアンヌの名を呼ぶ。長い螺旋階段を登りきり、やっと二人は第七天国で再会する。


ネタバレしてしまいましたが、悲しい結末にならずに本当に良かった。ディアンヌが健気で可哀想で、幸せになって欲しかったから。それから下水道で働きながら神様より自分を信じて上を向いて生きていたシコが、最後には自分で幸せになり、二人でこの世の天国を作れて良かった。
視力を失ってもシコの目はディアンヌの美しいウエディングドレス姿で満たされている。戦争の理不尽さを伝える戦争映画が多い中(それが目的とも言えるけど)、理不尽に引き裂かれ厳しいけど生き抜いて、やっと幸せになれた二人を見て本当に良かったと思いました。


第1回アカデミー監督賞、主演女優賞、脚本賞受賞、
作品賞、美術賞ノミネート。
1927(昭和2)年度キネマ旬報ベストテン1位。


名作映画の原点だったんですね。


それから、サイレントで見ても良いと思うけど、活動弁士と生演奏も素晴らしかったです。沢登翠さんとカラード・モノトーン。サイレント映画ライブを年間数十回も行っているそうです。
気にしてみよう。


第七天国 [DVD]

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