「ライトハウス」みてきた。

ライトハウス」、観てきました。


f:id:SABA:20211017113515j:plain
※限定で光るチラシもあったらしい。


2人の灯台守が、孤島で狂気にとらわれていくさまを描いたシュールなゴシック・サイコロジカル・ホラー。
威圧的な老人と寡黙な若者。騒音。臭い。酒。光。秘密。嵐。マーメイド。プロテウスとプロメテウス、、、


目が離せなかったのは、画力の強さとウィレム・デフォーロバート・パティンソン、2人の怪演のなせる技でしょうか。オマージュ的な場面もあちこちに見受けられ、画面に釘付けになってるうちに、あっという間に終演しました。なにこれ・・・と困惑してたら、町山氏が笑顔で映画の解説をしてくださる、というおまけ付き。元ネタ盛り沢山でした。


ひとつ言えるのは、映画館で見て良かった、ということ。黒が泥なのか血なのかも分からない、モノクロの暗い画面と天界の火(=灯台の光)のコントラスト。集中出来る環境で見ないと面白さ半減かも・・・でも終始、基本不快なので、あまり誰にでもおすすめは出来ません。


心がささくれだってしまい、少し気持ちを切り替えてから帰りたかったけど、22時近く、町はすっかり閉店していて叶わなかった。
少しだけまわり道して、しょーがないから帰ろっか、と解散してきました。


不思議な体験でした。今は無性にハートウォーミングな何かが見たい(笑)

デビュー50周年記念 「諸星大二郎展 異界への扉」@三鷹市ギャラリー。

デビュー50周年記念 「諸星大二郎展 異界への扉」@三鷹市ギャラリー、行ってきました。


f:id:SABA:20211011215854j:plain


朝から早起きして湯島天神に参拝して、ツェーンコーヒーでモーニングして、ゴッホ展に行き、五條天神社に参拝して、上野から三鷹に行こうとしたらJR全部止まってたので日本橋経由で三鷹に向かい、そこから諸星大二郎展て。濃ゆすぎる。


そんなわけで三鷹に着いた頃には結構ヘロヘロでしたが、諸星大二郎展面白かった!!
漫画の原画も沢山、ほどよく展示されてて、ミステリアスで昭和っぽくて。作品世界に関わりの深い美術作品や歴史・民俗資料も多数あり、異界と日常の狭間を自在に行き交う不思議世界、存分に堪能しました!


カオカオ様の原画もあって嬉しかったけど、人気投票にはカオカオ様いなかったなあ。


「ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」@東京都美術館。

ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」@東京都美術館に行ってきました。


f:id:SABA:20211011210832j:plain

f:id:SABA:20211011210935j:plain


今回は16年前にも感動した、チラシにもなっている「夜のプロヴァンスの田舎道」の糸杉が見たくてとにかくその為に行ったのですが、美術収集家のヘレーネのコレクションからミレー、ルノワール、ルドン、ラトゥール等々の良い絵も来ていてこちらもすごく良かった!


ルノワールの描く女性の肌。
ルドンの人でないモノの悲しみへの優しい眼差し。
ラトゥールの静物の上品な繊細さ。
ヨハン・トルン・プリッカーの「花嫁」。等々。花嫁、何だろう。ちょっと怖いけど何だか見てしまった。


美しさというより、心に何か残るものが多い。
そして、悲しみや苦しみが表現されたそこに同時に癒しもあって。


ゴッホも苦悩したり泣いたり絶望的な絵も多いけど、どこか癒しがあると思う。
それは晩年の絵も。


星月夜を思わせる空に、うねりながら伸びてゆく糸杉の絵からは、本物を見ないと伝わらない何かが伝わってきて涙が出てしまう。


16年振りの再会、嬉しかったです。他の絵も良かった。糸杉、ほんと好き。

映画「空白」みてきた。

映画「空白」みて、色々。


f:id:SABA:20210926111908j:plain
f:id:SABA:20210926111920j:plain


いま絶賛上映中なので極力ネタバレはしませんが。


ずっと痛い。ずっと苦しくて痛くて辛くて重くて、でもそれだけでは終わらない、凄いものを見てしまいました。


本筋は、古田新太演じる漁師の充を中心に展開していき、事件の発端ともいえる松坂桃李演じるスーパーの店長さんの心の変化も丁寧に追っていくのですが、自己肯定感が低くて承認欲求の強いスーパーのおばちゃん、寺島しのぶさんが分かりやすく空回りし続けるのが怖すぎた。


実際に「正しい」とか「世間一般」を振りかざしてくる人が割と近くにいて、彼女から見ると私は世間一般から外れて好き勝手に生きてる人に見えてたみたいで攻撃の対象になってしまった事があり、思い出してモヤモヤしてしまったけど、彼女だって完全に悪人、というわけでは無かった。彼女は正しく生きて、所謂勝者になり、数年前に還暦を迎えていい加減彼女自身が落ち着いたからかだいぶ優しくなり、正義で周囲を攻撃する必要が無くなったのかもしれない。かつては冠婚葬祭以外で顔を見るのも嫌だと思ってたけど、今はそんなことは無くなった。正義感の強さは変わらないとは思うけど、それが悪いこととは言い切れない。


でも、映画の中の彼女には全然救いが無かったな。彼女が本当に偽善者としてしか描かれていなかったから仕方ないけど。最後、優しさが人に向けられていたらそこには複数の救いがあったかもしれないのに、そうはしてもらえなかった。はい残念、という感じ。そういう人に対して嫌な思いだけを残してしまった人ならこんな描き方になってしまうかも。致し方なし。


マスコミに対しても悪意を感じる作りに。
そういう部分もあるでしょうが、罪深い人もいるでしょうが、なかなかに一方的な作りになっていました。


でも充役の古田新太は吠えまくってたけど最終的には気付きに至り、ラストシーンでは泣かされました。


スーパーの店長も、あの一瞬の出会いが彼を立ち直らせてくれるんだと思う。



なるべく怒りを人に向けたくないし、軽蔑したくないし、感謝を伝えたいし、救われて欲しいと思う。人は複雑に出来ているんだということをふまえて、見えている部分だけで判断することにはなるべく慎重になりたいです。


そういえばチャンス大城さんもいきなり出てました。何度かライブを見てまして、凄まじい方です。1回だけ見た、ファルセットで歌う音楽ネタも良かったです。YouTubeのどこかにあるかも。こっそり大絶賛しておきます(笑)

安野光雅追悼「洛中洛外と京都御苑の花」展。

安野光雅追悼「洛中洛外と京都御苑の花」展@横浜高島屋ギャラリーに行ってきました。


f:id:SABA:20210922223739j:plain


「旅の絵本」をはじめ、「ふしぎなえ」「もりの絵本」「ABCの本」「天動説の絵本」等々、子供の頃から安野さんの優しい水彩画が大好きでした。


今回の「洛中洛外と京都御苑の花」展は京都各地の寺社仏閣や街並みの風景、人物、京都御苑に咲く花など、比較的最近描かれた原画の展覧会で、晩年にこんなに日本の絵を描いていたんですね。産経新聞の連載用だったようです。


晩年はお若い頃よりも大きく捉えたような淡い優しいタッチで、添えられた文章もたっぷり。


印象的だったのは、ヤブコウジの赤い実が美しかったので黄色い葉を添えたら自然ではなくなってしまい、後悔してその葉っぱを取り除いたが、もう最初の美しい世界は戻ってこなかった、という一文。
わざわざ添えたものが思った程良くなくて、取り除いても元の世界が取り戻せなかった、というのは何か教訓のような話です。そういうこと、何か身近にもあるような気がする。


このご時世なので行けない方は本をどうぞ。扱いやすいサイズです。



こちらは文庫サイズの植物画の本。



私は今回はポストカードと、中勘助銀の匙」に安野光雅さんが挿絵を描いた本を購入。近所の昔ながらの喫茶店で読もうかな。



旅したいなあ。どこでも良いから旅したい。

映画版「太陽の子」みてきた。

映画「太陽の子」、観てきました。


f:id:SABA:20210920112801j:plain
f:id:SABA:20210920112813j:plain


若干ネタバレあり、すみません。


原子爆弾を作る研究が、日本でも行われていた。遠心分離機の回転数が10万回転を突破した時、未知なるエネルギーが開放される。アメリカもソ連も研究を進めている。先に成功した国が世界の運命を決めていく。


その為の研究に取り付かれた純粋な青年を演じた柳楽優弥くん、ヤバすぎました。純粋さ故の澄んだ目は、形だけじゃない演技の凄さがありました。


テレビ版の春馬くんの出征シーンにもあった、母親の田中裕子さんが春馬くんの耳を触って見送り、春馬くんがそれに応えて、ほんの一瞬、本当に微かな笑みを見せて旅立って行くところ。


戦争のこと真剣に語り合う兄弟の横で、2人の幼馴染み役の有村架純さんが戦後の夢の話をするシーン。


その全てを包む田中裕子さん演じる母親の存在感。


若干もどかしく物足りなく思う所もありましたが、物足り無さを田中裕子さんが補ってくれているような、母親の説得力がありました。


リチウムが消えてヘリウムに変わるとき、目が潰れても良いと思えるようなキレイな緑色に光る、という話ではチェレンコフ光を思い出しました。怖い。


それからどうしても何で春馬くんは本当に逝ってしまったんだろうと考えずにはいられないのだけど、この映画の出征シーンの最後のあの表情が重なって、絶望してというよりも本当は生きたかったけど生きる道を選べなかった、何かしらの余程の事情があったのかもしれないなと思ったり。


アメリカが未知なるエネルギーを手に入れた時、その宣言をした時点でもう日本に勝ち目なんて無かったのに、結局2種類の原爆を使われてもまだ降伏しなかった日本って、一体どうなっていたんだろう。世間的には原爆が戦争を終わらせたことになってるけど、原爆が広島に落とされるという情報を湯川秀樹は事前に知っていたという話もあるし、広島から終戦まで9日、長崎から6日も掛かってる。


映画の中でも3つめは京都だとかいって、見物するために比叡山に登ったりしてた。
色々とめちゃくちゃです。
でも母の握ったお握りを食べて思わず人間味を取り戻す。ここの長回しのシーンは印象的でした。


まだまだ知らない、分からないことが沢山あるなあ。当たり前だけど。

「クレールの膝」みてきた。

ずっと在宅勤務で週に1回しか外出してない!という友人と、エリック・ロメール監督の「クレールの膝」を観てきました。


なるべく前情報を入れずに観たのですが、何を見せられていたんだろう(笑)


「婚約者もいる」「実験台」と色々免罪符を付けつつ、若い少女達にちょっかいを出す髭もじゃもじゃのおじさん。


キスにも驚いたけど、膝を撫でる行為(ていうか愛撫)があんなにエロいとは。おじさんそれダメです。
女の子の膝を撫でたいという突如沸き上がった欲求をどさくさに紛れて何とか満たして、勝手に完結して満足してしまっているおじさんにはちょっと嫌悪感ありました。手のかすかな愛情表現って大好きだけど、これは愛情表現じゃなくて欲望を満たしてる感じが絶妙に表れてた。


でも、映画の舞台になっていた、スイスの国境近くの山に囲まれたフランスのアヌシー湖は本当に美しかった。あんなに美しい所でゆっくり優雅にバカンスを楽しむなんて憧れます。女の子達も健康的で可愛くて美脚で、魅力的でした。


エリック・ロメール監督の独特な言葉のやりとりや心の変化の描写は健在で楽しめたことは楽しめたのだけど、あのおじさんの滑稽さを笑えるかどうかが分かれ道かもしれない。あと男と女でも受け取り方が違うかも。


引き締まる。

同時多発テロから20年も経ったのか………
その事に驚く。
ニューヨークでお世話になった方のご家族が、ツインタワーで犠牲になったと後日聞いた。想像を絶する恐ろしく痛ましい事件です。何とも言いようがありません。


私が仕事を辞めて、アメリカを廻って、カリフォルニアで会ったアフガニスタン人の女の子に現実を突き付けられて目が覚めたのも同じ2001年のこと。あの時はまだツインタワーが建っていました。


ドイツを経由してカリフォルニアに渡り、英語を勉強していた彼女。多分実際の年齢よりずっと上に見えてたんだろうなと思う。怒ってるわけじゃないのに染み付いてしまった厳しい表情が、彼女の身の上に起きたことの厳しさを物語っていたから。


ちょっと疲れたのでアメリカに来ました。しばらくカリフォルニアで過ごして、ニューヨークとニューオリンズも廻って、復活したら帰国するつもりですなんて、どの面下げて彼女に言えるんだろうと恥ずかしくなった。恵まれた環境にいることに気付かされ、立ち直る切っ掛けになった。彼女にはホントに感謝してる。


20年も経って、またこんなに母国が不安定になって、彼女はいまどこでどんな気持ちでいるだろう。


彼女が置かれた状況の厳しさに比べたら、戦争で家族や友達の命が脅かされてる訳でもなく、ワクチンもとにかく打った。不自由だけどそこそこ好きなこともしてる。


コロナには気を付けなきゃいけないし、日本もいつ崩壊するかもしれない危うい昨今だけど、感謝しなくちゃいけないなあ。
つい忘れて不満たらたらだけど、思い出したから、改めて思い考えます。考えなくちゃ。


一刻も早く、命の争いの無い世の中になりますように。


夏、終了。

あきる野市で夏の終わりを過ごしてきました。


お天気は一瞬晴れ、後は曇時々雨という感じ。
川の水は冷たく澄んでて気持ち良かった。


楽しかったし暑さが和らぐのは助かるけど、夏が終わってしまうのは淋しい。


f:id:SABA:20210831105827j:plain

f:id:SABA:20210831110009j:plain

f:id:SABA:20210831110004j:plain

f:id:SABA:20210831110142j:plain

f:id:SABA:20210831144528j:plain

f:id:SABA:20210831154435j:plain

f:id:SABA:20210831161639j:plain

f:id:SABA:20210831161757j:plain

f:id:SABA:20210831161942j:plain