ミラクルエッシャー展。

先日、ミラクルエッシャー展@上野の森美術館に行って来ました。


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メタモルフォーゼIIとだまし絵はずっと見ていられる面白さでした。
多色刷りの版木は、凄すぎて震えました。
空間把握能力と数学的緻密さ、想像力、創造力。
でんぐりでんぐり可愛いかもしれないけど冷静に考えると怖くて共存は出来ないなあと思ったり。
他には、トンボの羽根。
風景。
自画像。等々。


混んでたけど近くで見たかったので時間をかけて、絵を見る体力も使ったので脳も体もめちゃめちゃ疲れました。
疲れたけど面白かった。
エッシャーのうちわとあぶらとり紙を頂きました。
嬉しい。


安野光雅さんが「エッシャーと私」という文章を寄せていて、エッシャーを見に、エッシャーの生地、オランダのレーワルデンの役所に行き、エッシャーの作品が見たいと言ったら、役所の裏に案内されて丸い柱を見せられた。模様ではなく、絵であり、しかも円筒というキャンバスに描かれた不思議な作品だった。私はレーワルデンではなくイスラエルに行くべきだった、というようなエピソードが書かれていて、どんな円柱だったのだろう、と逆に気になりました。


イスラエル美術館、エッシャーコレクションは世界最大級だし、他にも所蔵物が充実してるので、いつか行って見てみたいです。マグリットとか、死海文書とかね。今回みたいに日本にも良く貸し出してくれてる印象があるけど、建築も見てみたい。


ところで以前、だまし絵のような世界の中に入る夢を見たことがあります。
エッシャーの絵のように、次元は越えてるけど安定していて、体積も引力も意味を成さない異空間でした。一歩間違えたら絶望的な悪夢になるかもしれないのでまた見たいとは思わないけど、主観のアニメーションとかで再現できたら面白いかも。
・・・現実は私の表現力と画力のなさ。残念。

「LUCKY」@下高井戸シネマ。

やっと見に行きました、「LUCKY」。


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ハリー・ディーン・スタントンの遺作となった本作、こんな遺言のような、彼自身のような、等身大の映画が最後の主演作品になるなんて、その事が本当にまるで映画のようです。
「HARRY DEAN STANTON 『IS』 LUCKY」です。


当て書きされた脚本には本当の彼自身のエピソードも使われているそう。


オキナワの戦場で微笑んだ少女の話はこの映画の核と言っても良いような話。


実際の友人でもあるデビット・リンチが友人役で出演していて(エンドロールで見間違えかと思った)、彼が遺産を遺そうとするほど大切に思っていたリクガメの話。


行きつけのお店の方の家族の誕生パーティーでいきなり歌い出すシーン。


秘密を告白してハグのシーン。
合わせていなかった時計を合わせてみる。
乾いた空と大きなサボテン。
適度な距離感と思いやりを持った人たち。
ラッキーの笑顔と後ろ姿と、フレームインしてくるリクガメ。
ハリー・ディーン・スタントンの為のエンディング曲。


笑うんだ。


死を意識した後に、そんな風に言える人生は最高だなんて思えた。
とてもとても素敵な映画でした。


ハリー・ディーン・スタントン、ありがとう!
そして、お疲れ様でした。

「昼顔」映画版。

「昼顔」映画版の録画を見ました。


紗和と北野先生、どうしたってハッピーエンドにさせるわけにいかなかったんだろうなあ。
上戸彩可愛かったなあ。
まさかのエンディングで可哀想だった。あんなん無理心中の失敗で殺人やん。乃里子生き延びる生命力、すごい。


「昼顔」は1回見れば十分だし突っ込みどころ満載で北野先生にはとてもイライラしたけど、見たあと見た人と結構盛り上がりました。普段映画見ない人でも見てた。
女性の注目度の高さ!


不倫ものは他の映画やドラマでも、身に覚えが有ろうと無かろうと、それが略奪結婚された側であっても女性の方が楽しんで見てて、男性は見てないか、「不倫ものを見てる奥さん」を見て戦々恐々としてる感じだったのが興味深い。
何の違いだろう。


昼顔 DVD通常版

昼顔 DVD通常版

「君は海を見たか」(1982年版)

CS 日本映画専門チャンネルで、1982年のドラマ「君は海を見たか」が放送されています。


北の国から」と同じ、倉本聰脚本、杉田成道、山田良明演出によるドラマ。
今までに3回ドラマ化されており、1982年版は3回目の作品です。


主演は萩原健一
一人息子が幼少の頃に奥さんを亡くしてから、妹(伊藤蘭)に家庭の全てを任せて家族を顧みずに仕事に勤しんでいたところ、息子が難病で余命3ヶ月と宣告されてしまう。必死で家族の関係を取り戻そうとする父親。最初は頑なだったけど心を少しずつ開いてゆく息子。だが宣告された3ヶ月目が刻一刻と迫ってくる…


「自分の息子に海すら見せていなかったモーレツ社員が、それでは自分自身は海を見ていたのか?」という問いかけがテーマとなっているそう。


全11回のうち10回まで放送されて残すところあと1回になってしまいました。


第10回では、息子にとって始めてで、恐らく最後の旅になるであろう沖縄旅行の最中、初めて海の底を見て「ママに見せたかった」「僕が死んだらねえ、やっぱりああいうところに行くのかなあ。ああいうところに行けると良いんだけどなあ。きれいだし。とっても静かだし」などと、自分に迫った死を知らない息子が言うのですが、そんな息子に「お前はまだ若いんだ。もっと将来の事を考えろ」と言い、せがまれて息子の将来について語るシーンがありました。息子に死が近付いていることを悟られないように、余命幾許もない息子の将来について語り出す父親。辛いです。


Wikiを見たら、「萩原健一は演技に集中するために、撮影中スタッフが台本をめくるかすかな音さえ出ないよう、美術やカメラマンなどその場の全てのスタッフに台本を暗記させ、憶えられないスタッフには霧吹きで台本を湿らせるという徹底ぶりをみせた。」と書いてあった。


このエピソードが本当かどうか分からないけど、それくらい演技に打ち込んでたのが伝わる名演技でした。


萩原健一が若い頃カッコイイことはもちろん知ってたけど、こんなに悲しい役をしていたのを今回初めて知りました。


それから、谷川俊太郎の「生きる」が、ドラマのテーマの象徴として使われています。
超有名な詩ですが、これが改めて胸に刺さります。


ラスト1回を残して、熱く書いてしまった。
あと1回で終わってしまうので見たいような見たくないような。絶対見るけど。



生きる (日本傑作絵本シリーズ)

生きる (日本傑作絵本シリーズ)





















追記。


最終回まで見ました。


余計に色々考えてしまうのは、子供の頃に大変な子供達を沢山見ていたからだと思う。
何年も1年の大半を病院で過ごして、手術も出来ないまま大人になれなかったえんどう君の事を思い出す。私が5才で彼が6才のとき、4ヶ月間隣のベッドで過ごし、彼の壮絶な闘病生活を間近で見て、同じ日に退院した。その後彼はまた入院してしまったけれど。


大人になってから特に、何度も彼の事を思い出しているような気がする。


ドラマでは、ドラマとしては悲しい結末ではあったけど十分メッセージの伝わる話だったと思うし、ショーケンの父親役は胸に迫る演技でとても良かったです。


正一が青い海の絵を描けるようになり家も完成して先生にも良い報告をして、短い人生でも出来るだけの事が出来て暗くなり過ぎなかったのも良かった。


えんどう君のご両親はお元気かなあ。

チョコミント味。

巷で流行ってるらしい。


前は結構チョコミント味のアイスクリームとか選んで食べてた気がする。見かけるけど、好きだけど、考えてみたら最近食べてない。


ところでアフターエイトが好き、と山田詠美さんの昔のエッセイに書いてあって当時カッコイイと思ったけど、私はアフターエイトが好きという男の人に会ったことが無い。
どちらかというとチョコミント味苦手、という男の人が多くて、山田詠美さんのようにコニャックとアフターエイトを合わせた事も無い。残念。


アフターエイトが名前はカッコイイのに、ペラッとした紙パッケージだったのも残念な要素のひとつ。
今は変わったのかなあ。


Amazon高過ぎだけど、輸入食材店でも最近も見た気がする。買ってみようかな。
アフターエイトが流行ってる訳じゃないのか。
まあ良いか。


瞑想再び。

声の瞑想、また行ってみました。


今回は前回よりも何だか浅かったかも。
それから、今回は一人ずつ感想を言う時間があって、泣いてる人とか深い所に行った時の話をしている人とかもいて、凄いなー、とは思うんだけど、あんまりスピリチュアルな方向に行っちゃうと着いていけないので温度差はあるなー、と思ったり。
自分の内側に意識を向けた結果何かを受け取るというのは別に神秘体験でも無いし、何かの宗教でもないし、人がどう感じたかは私は重要ではないかも。


まあ人のことはともかく、自分との向き合いかたに気付けたら良いなと思うし、その方法の1つとしてこういう手段があり、手助けして貰えるのはすごく有り難いなとは思う。すっきりしました。
そのうちストンと集中出来るようになるかなあ。

小松左京。

有楽町の交通会館を歩いてたら、小松左京の書いた漫画が展示されてて、小説家になる前は漫画家だった、と書かれていた。
知らなかった!!


それからこんな本も出してた。面白そう!

小松左京の猫理想郷(ネコトピア)

小松左京の猫理想郷(ネコトピア)


こっちは昔読んだ。懐かしい。

猫の首 (集英社文庫 32-F)

猫の首 (集英社文庫 32-F)

瞑想体験。

少し前ですが、声の瞑想というものを体験してきました。


先生の声と鐘の音に誘われて、地球や宇宙と強いエネルギーで繋がっていると想像し、イメージを深めて思うままに声を発し、周囲と共鳴していく。
何だか余計なことを色々考えつつも、結果的には30分位経ったかな?と思ったのに1時間以上も経っていた。知らないうちに集中してたっぽい。
低く小さく発する自分の声が、体の中で深く振動する感覚が気持ち良かった。


体が振動してた感じとか残ってるし、もっと深い所に行ったら次元の違う体験をするかもしれない。
深い所に行くと思いもよらないことが起こることがあるそう。
手段も目的も違うけど座禅組んだ後みたいにすっきりして、身体にも心にも良い気がした。


深い所に行けるかどうか、次はどんな感じになるのか、ちょっと怖いけどまた試してみたいかも。

諸星大二郎 原画展@スパンアートギャラリー

諸星大二郎 原画展@スパンアートギャラリーに行ってきました。


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小規模でしたが、かなり堪能!!
ギャスパー・クラウス「序破急」のCDとLPの見開きの原画もあり、複製画も販売してた。
夢の中とか身に覚えのあるような光景があったり、エッシャーの世界だったり、ケンタウルスみたいだけど上半身だけでなく後ろ足も人間だったり、独特の艶かしさもあって、気持ち悪いんだけど可愛くもあり、楽しい。原画は生々しくて素晴らしかった。
また漫画も読もう。

[CD] ギャスパー・クラウス「序破急」(日本盤オリジナルジャケット仕様)

[CD] ギャスパー・クラウス「序破急」(日本盤オリジナルジャケット仕様)